同和教育・人権啓発>部落の心を伝えたいシリーズ>第9巻「私からはじまる人権」柴原浩嗣・宮前千雅子 |
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第9巻
「私からはじまる人権」
−子どもに伝える 柴原浩嗣・宮前千雅子 −
2006年11月制作/27分作品
ライブラリー価格 55,000円(税込)
DVD:字幕なし |
視聴
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作品の内容 |
参加型スタイルの研修
職場研修や市民講座は、柴原さんの大切な仕事の1つ。この日の研修では、柴原さんは用意したプログラムに添い、まず受講者にワークシートに記入してもらう。そして、その結果をもとに隣の人と語り合ってもらう。「聴く」だけの講演とは異なり、一定の作業を行うことで受講者は自然と人権問題を自分のこととして考えるようになる。説教がましくなく、やさしくアプローチするこの研修スタイルは、「初めての経験で新鮮だった」という印象を持つ人が多い。
「出身を語るのは、部落差別をなくしたいという思いから」。ふるさと丹波市の講演では、中学生のときに起きた「部落地名総鑑事件」の際、「自分の将来に不安を覚え、進路を閉ざされたという思いが強かった」と語る。
差別につながる項目が多かったかつての履歴書や現在の戸籍、住民票の申請書に触れ、どこにどんな問題があったか(ありそうか)を参加者とともに考える。また、大学時代の自らの恋愛体験を事例化し、「あなたならどうしますか?」と参加者の主体的な考えを引き出していった。
大学での「人権問題論」講義
大阪大学では、宮前さんの講義が始まった。「理屈も大事ですが、自分がどのように人権問題とかかわりあっているかという視点ぬきの講義では、あまり意味がありませんから」と、この日、宮前さんは部落を代表する食べものの一つ、サイボシを持参し、学生たちに試食をすすめた。差別されるだけの存在ではなく、部落とプラスの出会いをして欲しいとの願いが、そこにはある。
そして自らの生いたちを語る。父は淡路島、母はたつの市の被差別部落の出身。大学の入学式の翌日、母から「うちは血筋が違うから、親戚が皮革業や肉屋をしているとかは、友人には絶対言ったらあかんよ」と言われて大きなショックを受けたことを語り、血筋とは何かという意味を黒板に図示しながら、血筋を辿ることの愚かさを分かりやすく解説した。「まず、感じてもらい、次に自ら考えてもらう。そのきっかけを作ることがこの講座の意味です」と宮前さんは語る。
父として母として
小学6年生になる子どもは、既に両親が部落出身であることを知っている。2人は自分たちが暮らす地域で部落出身であることを語り、訴えていくことが差別をなくす道筋と考え、人権教育懇談会を前に学校に出向いた。
2人は今、部落出身であるということは、数々の葛藤の後に掴んだ「鍵」であり、人権問題をはじめ様々なことを考える「きっかけ」だ、と言う。私からはじまる人権
― 柴原さんと宮前さんは、子どもたちには反差別の生きかたをして欲しいと願っている。それが「鍵を渡す」ことだと・・・。
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