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共生社会・民族差別>在日コリアンの肖像
ビデオパッケージ
「在日コリアンの肖像
  〜時代を生きる家族・7年の足跡」

1998年11月制作/45分作品
ライブラリー価格44,000円(税込)

DVD:字幕なし
 
作品の内容

 本名で生きる。誇りをもって生きる。


共生の時代といわれて久しい。しかし、在日コリアンの場合、本名で生きることさえ、まだまだ容易でないのが現状です。その中で、1991年から本名で生きる家族がいます。ロングセラー作品「叫びとささやき」に登場した全明秀さんの家族です。
1993年、全さんは在日の仲間、日本人を合わせ百数十名で『共に生きる社会をめざす松原アプロの会』を結成。以後、様々な活動を展開してきました。
全さんの長女、育愛ちゃん─14歳・中学2年生から高校、大学、そして就職を通して、本名で生きることの意味を自らに問うてきました。
この作品では、育愛ちゃんの7年間の成長を見守りながら、在日コリアンの置かれた状況と、共生への道を切り拓く『アプロの会』のメンバーたちの熱い情熱を描きます。国籍とは、民族とは、共生とは・・・。
様々な出会いが人を変える─1998年、保母となった20歳の育愛ちゃんは、こう言います。「今、私はやっと自由になったような気がする」・・・と。

推薦文
在日韓国・朝鮮人の問題は日本人の問題
女優 新屋 英子
『在日コリアンの肖像』は、一世達の苦汗に満ちた背中を見て育った二世・三世の家族が、たくましくも涙ぐましくも明るく、国連「世界人権宣言」50周年を過ぎたいまも、耐え難い差別の轍に堂々と立ち向かい、民族・立場を越えてともに生きようと、「アプロの会」を結成した大阪松原の全明秀さんと、鄭順一さんの家族のものがたり。
長女の育愛ちゃんは保母として働くに至るまで、「自分は一体何人やねん?」と問い続けながら、父母に支えられしっかり大地に足をふんばり育っていくさまが感動的です。
通称名をやめて本名を名乗る緊張感はおそらく日本人にはわからないでしょう。役者の私が芸名を使うのとは全く次元が違うのです。
この映像が訴えるものを、しっかり心で受け止めてください。在日韓国・朝鮮人問題は、日本人問題なのです。

21世紀の「共生」を示唆する作品
音楽教育家 京都東九条マダン実行委員長  朴 実
在日コリアンの歴史も、やがて1世紀になろうとしています。世代の中心も3世4世に移り、5世も誕生しました。日本で生まれ、育ち、そして骨を埋める在日コリアンが、本名(民族名)すら名乗れない社会とは、どのような社会なのでしょうか。
世代を経るにつれ、遠くの本国と、近くなる日本。この自然の成り行きを、すなおに受け止められない日本の現実。理不尽な差別・同化政策と闘ってきた時代から、肩ひじはらず、当たり前に本名が行き交う時代へと・・・。
この作品は、全明秀さん家族に焦点をあてながら、家族が出会う様々な人々を通し21世紀の在日コリアンと日本人との関係を示唆してくれることと思います。

ありのままにともに生きよう
高校教師 池田 久美子
このビデオにはかれら、特に「アプロの会」の代表の全明秀さんの一家が本名で生きはじめ、「在日コリアンと日本人がともに生きること」をめざして、周りの人々と会を作り、さらには「すべての人がありのまま生きること」ができるよう、出会いを求めていくようすが描かれています。
このビデオを見て、「アプロの会」創世期の「本名で生きることを受け入れてくれる人と共に生きたい」というあつい思いと、その後に人とともに成長することで自信をつけてきた過程を知ることができました。私が出会ったときに感じた彼らがもつ「人間存在に対する信頼感とあたたかさ」は一朝一夕にできたものでなく、こういった過程を経て育まれてきたものなのですね。

素晴らしい出会いとビデオをありがとう
骨髄献血の和を広げる会  藤岡 八重子
通名と本名--- ひとりの人間になぜ、二つの名前が必要だったのか。在日韓国・朝鮮の人達は民族の誇りと、日々の現実の生活の狭間で、日本人と差別(いじめ、摩擦)を受けないため本当の自分を隠していきてきた。それでも子ども達は、登録証の書き換えがあるから必ずいつか事実を知らなければなりません。
行動を起こす事は、社会を動かします。--- 私たちは、本名で生きる人達に対して差別をなくす責任がある。生きている事を実感している彼女(ユエちゃん)の笑顔の熱気がむんむんと伝わって来ます。
共に生きたい。日本人も在日韓国・朝鮮人の人も。同じ空間と、時間と、HLA(白血球の型血)を共有している一番近い国の仲間として。アプロの人達と巡り会えたのは、私にとって最高にすばらしいことでした。そしてすばらしいビデオ「在日コリアンの肖像」をありがとう。
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