【行政関係者】
● 感動した。ムラで生きる人々の暮らしぶりを表面的なものでなく、人々の生き様や生きがい、つながりといった視点で捉えられる描き方がされており、共感を覚える。
● 見終わった後にさわやかな感じが残った。家族や地域、学校などで見せたい作品である。
● 結論めいたことを直接表現せずに、さりげなく語り合う中に問題提起があり、見る人の関心を引きつける。
● 吃音で悩む少年と同和地区で悩む少年・少女が描かれ、障害者問題と部落問題を併せ考えさせられる。大人たちとの人間関係が温かく、生きいきと表現されている。
● 同和地区の子ども達に見せたいと思う。ムラの温かさや生きている人達の仕事に対する誇りを感じさせたいし、今の自分の生き方に照らしてこの作品を見て欲しいと思う。この意味でも、今までにない作品だと感じる。
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【学校教育関係者】
● 現在、人権総合学習の取組みの中で、その重点として「身近な人との出会い」を掲げ、地域の人々には子ども達にそんな出会いを提供していただけるよう働きかけているところですが、この作品はそんな教育の取り組みに大きな力を与えてくれます。
● 人としての心の問題、あるいは生き方がテーマとしてあり、観る人々の心を動かす作品だと思う。学校では、事前・事後指導を加えながら作品を利用できると感じた。
● 思春期にある中学生の微妙な心理描写と、それを取り巻く大人達の人間性がうまく表現されている。1時間弱の時間の中に多くのメッセージがあり、作品を見た視聴者の心に新しい何かが始まることを予感させる。
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【一般市民】
● 吃音が「つらくてかわいそうなもの」としてではなく、だからといって軽いものではなく、等身大に描かれ、さわやかな、くさみのない人権映画として完成した。
● 何気なく子ども達や周囲の人々のやりとりの中に、考えさせられる要素がうまく取込めてある。暗くなりがちなこの種の作品だが、明るさ・元気さ・ユーモアがあって好ましい。
● 「わしのほんまの人生は、このラストからはじまったんかもしれん」。そう和馬に語った辰造の言葉が今も心に残っています。戦争・貧困・差別という悲惨で苦しい時代を、誇りを持ち続けて年齢を重ねてきたからこそ、あの温もりと強さがあるのでしょう。
● オリジナルとして作られた歌や音楽が心に響く。内容と実にマッチしていて、心地よく観ることができた。
● テレビで子どもと一緒に見ました。子どもにも大人にも訴える内容であり、何よりドラマとして感動がありました。誰かに今観たドラマのことを話したい、そんな気持ちです。
● 私はどもりですが、最初、国語の朗読の場面は学生時代を思い出し、胸が痛くなりました。でも、みんなが暖かく、面と向かって「どもってるやん」という。これはどもりを否定するのでなく、認めているからこそでした。実社会でもそうだったら、どんなに楽に生きられることでしょう。
● 一番感じやすい同年代の子どもたちが友情や地域とのかかわりを考え、まわりの見える子どもたちに育ってほしいと願っています。すばらしいドラマ、家族で観れたらいいですね。
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【中学生】
● 人権を尊重し守ることは、差別を受けている人のためばかりでなく、自分自身のためにも必要なことだと思う。このドラマを観たことが人権問題を改めて考えるきっかけとなり、図書館の人権コーナーで、部落問題や障害者の問題、黒人問題などを調べ始めた。
● 和馬は最初はやんちゃだと思ったが、とてもいい子だった。光一は和馬や和馬のおじいちゃん、友恵、修二さんと出会えてよかった。初めは光一は「ムラ」のことがよくわからなかったが、僕もそうだった。このドラマを観て、絶対差別をしてはいけないと思った。
● この映画の主人公はみんな中学生なので分かりやすかったですが、恋人どうしが差別のせいで自殺するという話があり衝撃的でした。みんな同じ人間です。
● 悩みや苦しみは人それぞれ違うし、理解しあうことも難しい。しかし、この作品を見て、人を受け入れることで自分が初めてその人に受け入れられるものだということがわかった。一人ひとりがそう心がければ差別のない社会になるのではないでしょうか。
● 光一君が辰造さんの仕事風景を写真に撮りたいと思った気持ちも、和馬君がそれを怒った気持ちも痛いぐらい伝わってきました。そして「写真展には出さない」といった光一君の言葉が強く胸を打ちました。このドラマの続きは、それぞれが描くものなのでしょう。
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【小学生】
● 差別はなぜあるのか、差別をされる人の悲しみやつらさはどんなものか、ぼくにはわからない事があります。でも、友恵さんや和馬君とおじいちゃん、光一君のいる町や人々が好きになりました。
● 話を見ていて、ラストというのはくつのかたのことを言うんだなぁということがわかりました。とちゅうで泣いてしまいました。よくわかるおもしろい話でした。
● 和馬君のおじいさんは、一人一人の足に合うラストを作り、仕事を続けている。その姿がかっこいいと光一君がいいましたが、ぼくもそう思いました。まっすぐ人を見つめると、人のすばらしさは伝わってくるのだと思いました。
● 和馬くんが写真てんにたつぞうおじいさんの写真がだせるか、とてもしんぱいしましたが、最後には和馬くんが写真をだしてもいいといってくれた。そしてお母さんの「ラスト」の写真をとってといっていた。わたしは子どもや大人がいっしょになかよくすることが一番いいことだと思います。 |